おすすめチームワーク書籍2冊「チームのことだけ、考えた。」「リモートチームでうまくいく」まとめ


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2015年の年末に発売された、チームワークの書籍2冊を年末に読んだので
とても参考になった内容を、BLOGにまとめておきたいと思います。

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読んだ2冊は、サイボウズ 社長 青野さんの「チームのことだけ、考えた。」と
「納品」をなくせばうまくいく」を書いた、ソニックガーデン 倉貫さん
リモートチームでうまくいく」です。

チームのことだけ、考えた。




前半には、サイボウズの起業時からの、過去の歴史について書いてあります。
ベンチャーから始まったサイボウズは、今では考えられないような過去を
細かく書籍に、まとめられています。

これこそ、「ベンチャー企業」って感じの内容になっています。
ここまで書いていいのかって、ブラック?な、秘密っぽい事が書いてあります^^

マネジメントのベースとして、「人間は理想に向かって行動する」と書いてあります。
理想」とは、その人が望んでいる未来であり、すべての人は自分が望んでいる
未来に向かって行動する。

とてもシンプルですが、すごく参考になります。

チームワークの要素


チームワークを測るには、4つの要素があり
効果」「効率」「満足」「学習」のすべての要素が整っている状態が
チームワークが、良い状態となるそうです。

多様性


そして、組織イズムを考え進めた結果、「多様性」が残り
多様性を追求することが、楽しいことを引き起こし続けているそうです。

100人いれば100通りの人事制度があり、サイボウズでは
1人1人がすべて違う個性がある存在として扱い、多くの人事制度を作っています。

また、多様性のためには「公明正大」が大事で、全く違う環境で育ち違う経験を
している人たちを受け入れるには、公明正大=ウソをつかないことが重要です。

誠実」だと、道徳的な正しさが求められ、道徳的な正しさの定義は難しいので
公明正大」になったそうです。

事実と解釈


事実」と「解釈」の違いも、社内インフラとして言葉の定義がされています。

「事実」
 五感で確認できる確かさの高い情報
 たとえば、室温度が30度を締めているのは事実

「解釈」
 事実を得て考えた情報
 たとえば、部屋が暑いはその人が考えた解釈

「事実」は、人を通じて「解釈」となる
「事実」をインプットし、「解釈」がアウトプットされるそうです。

モチベーション


モチベーション」は、仕組みが分かれば制御できる
やりたいこと(Will)」「やれること(Can)」「やるべきこと(Must)」の
 3条件が揃ったときに、モチベーションが高まる

人事制度


また、人事制度についても細かく書いてあり、ワークライスバランス型など
場所と時間の選択を、9種類の中から、働き方を選択できるようになっています。

制限がない「ウルトラワーク」という制度についても説明されています。

誰でも、在宅勤務ができるような制度や、「副業原則許可」などの
ユニークな制度についても詳しく説明されています。

制度だけでなく、制度が利用できる「風土」についても書かれています。
風土とは、メンバーの価値観のことで、制度と風土をセットで考えることが重要です。

多様化の成果として、離職率がピークの28%から4%になり
1997年から、2014年までの離職率の推移についても、書籍に記載されています。

今回の書籍には、サイボウズの過去の経験や、強いチームワークを生む制度など
詳しく書いてあるので、「多様性」のある強いチームを作るには
とても参考になる1冊です。



リモートチームでうまくいく




ソニックガーデンの倉貫さんは、新しいSIのモデル
納品のない受託開発」で有名な書籍を出しています。

「納品」をなくせばうまくいく


こちらの書籍に興味がある方は、過去の記事も参考にしてみて下さい

http://blog.bot.vc/2014/08/simodel/

今回は、リモートチームについて、エッセンスがまとめられています。

リモートチーム


リモートチームとは、アウトソース先とのリモートワークの関係ではなく
それぞれが、ひとつの会社の仲間として互いに相談しながら、仕事そのものを
模索しつつ価値と成果を一緒に作り出していくチームが、リモートワークで
実現するスタイル
を、リモートチームと呼んでいるそうです。

同じオフィスにいれば、チームワークが自然とできるわけでなく
チームワークを高めるための、特別な努力や工夫が欠かせなく
リモートリームの場合でも、適した手段努力や工夫をする必要があります。

リモートワークでは、働いているフリはできないため
よりいっそう結果を意識した働き方をメンバーに促すことになり
チーム全体の生産性が高まるそうです。

便利なツール


ビデオ会議や、リモートワークスペースなどの機能がついた
サービスが紹介されています。

Appearin

appear in
https://appear.in/

appear inは、Skypeなどと違い、会議の相手にIDが必要なく
URLをクリックするだけで、ビデオ会議に参加ができます。

Remotty

Remotty
https://www.remotty.net/

チャット機能だけでなく、メンバーがその場にいるような
チームスペースを作り、同じ空間にいるような、”論理出社”が可能になる
無料のクラウドサービスです。

このようなリモートツールを日常使うようになれば、会議室など必要なくなり
いつでも会議を始められ、入りたいときに入れるようになり、何人でも入れ
今までの会議の概念が、大きく変わっていきます。

リモートツールを利用して、リモート飲み会や、リモートハッカソンなども行っていて
場所にとらわれずに、同じ時間を共有できるチームを作ることができます。

信頼関係


信頼関係の築き方についても書いてあります。

信頼関係は、一緒に仕事をすることを通じて、徐々に形成していき
よい仕事をしてくれる期待があり、相手はその期待に応えていく
お互いに少しずつの成果を蓄積していった結果が、信頼となると説明しています。

リモートチームの3原則


リモートチームのための、3つの原則があるそうです。

1.仕事中の雑談を推奨する
 雑談を奨励するぐらいが、ちょうどよい

 雑談は企業文化を創り出しワイワイガヤガヤとした雰囲気で協力しあうという
 企業文化の方がうまくいくそうです。

 文字の会話だけでなく絵文字を使って人間味を出すことも大事なポイントです。

2.ワークタイムを揃えて働く
 時間を合わせないと、いつでも話し合うことができなく
 いつ働いているのか分からない人と、一緒に働くのは不安があるため
 だいたい同じ時間に働くことを、前提とする必要があります。

3.社員全員でリモートワーク
 社内でリモートワークが、イレギュラーな存在になってしまうと
 オフィス側にとっても負担となり、リモート側は改善の提案もしにくくなります。

 オフィスも含めてリモートワークをしていることを、前提として
 リモートワークが特別なものでないようにする必要があります。

情報と日記


情報は、社内でオープンにして、チームで起きている課題を共有することで
一体感の醸成に繋がるそうです。

情報が閲覧できれば、社員は主体性を持って行動するようになり自立していきます。

義務感をなくして、そこに働いている人間がいるような、楽しく続けられる日記
仕組みも作っています。

日報ではなく、日記形式にすることで、日常的な悩みも気軽く書け
ちょっとした問題の解決など、心情的な状況の早期発見に役立っているそうです。

合宿


リモートだけでなく、年に1回は全員が集まりネットにつながずに合宿をおこなって
個人が抱えている気持ちや思い、これからの夢について語り合い共有して
相手の人生をより深く知り人間関係を構築しているそうです。

寝食を共にすることで、お互いのことがわかり合え、個人が独立した考えを持ちつつも、チームの仲間のことは仕事を超えて関心を持つことで、仕事でも助け合える企業文化を作っています。

自立とセルフマネジメント


リモートワークは、「信頼」を前提として指示・命令の管理ではなく自立型
自分の時間やリソースを自分で把握した上で、どんな仕事にどれだけのコストを
かけるか考えて、誰かに指示・管理されるのことなく成果を発揮する
セルフマネジメント」が、重要なスキルになります。

どれだけスキルが高くても、助け合いのできないメンバーがいると
チームが崩壊するためチームワークを大事にする、パーソナリティーが重要です。
リモートで働くほうが、仲間への関心や情報共有に対する意識が高くなるそうです。

どこでもオフィスと多様化


いつでもリモートワークができるようになれば、どこでもオフィスとなり
出張中でも通常と変わらずに、仕事ができるスタイルとなり
いままでの、オフィスの概念も変わります。

仕事のオン/オフが、出社/退社でなくなるため、細かくオン/オフができるようになり
ワークスタイルも、多様化に対応できるようになります。

書籍には、ツールだけでなく、今まで工夫してきた仕組み
オンラインだけでなく、オフラインの仕組みなども詳しく書かれています。

うまくリモートチームを作りたい、興味がある方は、是非読んでみてください。
とても参考になる1冊です。

まとめ


どちらの本にも、「自立」というキーワードがでてきました。

今は、管理されたマネジメントよりも、各自が自立したマネジメントスタイル
チームを形成した方が、より柔軟で多様性のある、強いチームになりそうです。

人が作るチームなので、多様性を前提に受け入れて、ツールだけでなく
自立できる仕組みビジョンなどを作ることで、新しい生産性の高い働き方が
できそうです。

とても参考になった、2冊でした。
強いチームを、作ろうとするためにオススメの書籍です。

 

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