この記事の所要時間: 約 10分48秒
今回は、第6回のサイボウズ超会議で最終回となりました。
最終回も、まとめておきたいと思います。
今までの5回は、過去記事を見て下さい
第1回目は、マーケティング編
第2回目は、営業戦略&パートナー戦略編
第3回目は、人事戦略編
第4回目は、経営戦略編
第5回目は、技術戦略編でした。
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今回の超会議は、ヤフー株式会社の小澤隆生氏と
サイボウズ株式会社の青野慶久氏の、パネル形式でした。
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冒頭に、プラスの伊藤さんから、過去5回の振り返りがありました。
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第1回目は、マーケティング編
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第2回目は、営業戦略&パートナー戦略編
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第3回目は、人事戦略編
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第4回目は、経営戦略編
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第5回目は、技術戦略編
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5回の目的は、B2B・Webサービスで成功してきたサイボウズの魅力を
明らかにするというテーマで、5回行われてきました。
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今回は、「B2Bビジネスの未来を語ろう!」がテーマです。
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登壇者は、サイボウズの青野さん 3回目の出演です。
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ヤフーの小澤さんが登場です!
めちゃ、インパクトのある写真です^^
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青野さん、小澤さんのトークセッション形式で、伊藤さんがモデレーターです。
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伊藤さんから、色々な質問がありました。
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サイボウズの最近のトピックスは、17年目にして赤字決算を発表した
発表したら株価が上がったとのこと。
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小澤さん、9割はヤフーショッピング含む、トランザクションを生むところを担当
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色々なことをやっていて、ヤフー以外にも取締役を4〜5社やっていて
アスクルやラクスルの取締役、すごい豆まきの主催者
バンドマスターもやっている!
伊藤さんとの出会いも、オバーンのバンドでつながったそうです。
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小澤さんは、起業家は2年、投資家は1.5年
何をやりたいのか良く聞かれるが、自分も知りたいとのことでした。
面白いことをやる。つまらないことは断っていて
ズバ抜けたパフォーマンスを出すと、何も言われない。
嫌われても死ぬわけでないと考え、行動しているとのこと。
自分からするよりも、8割〜9割は依頼されたことの方が多いそうです。
B2BとB2Cの違いについて
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B2B、B2Cはお金のもらい元が違う
B2B向きな経営者は、口がうまい人
B2C向きな経営者は、口がうまいと怪しい
口のうまさは、B2Cには関係ない。
B2Cは、対人コミュニケーションが出来ない方が良い。
エッジの効いたサービスを作るには、ユーザーの気持ちが分からないと出来ない。
例えば、プロ野球を知らない方が、プロ野球の知らないユーザーの気持ちが分かり
知らない人に対して、細やかなサービスすることができる。
B2Cは、ソフトウェア勝負で、多数に売るのには
直接コミュニケーション(対面営業)しなくても良い。
サイボウズは、上場した時に営業メンバーがいなかった。
B2Bは、営業ができる経営者が良い。
引き込まれる話しが、出来ることが大事。
99%のB2Bのスタートアップは、押し売りに違い。
確かに、分からないサービスを熱心に売るのはそうかも知れない…
立ち上げの特徴
短期的に売上を上げるには、B2Bが向いている
大きく飛躍するには、B2Cが向いている
より大きくするには、マーケットプレイスとなり
B2Bを使って、B2Cが集まってくるモデルとなる。
B2Bは、営業電話のかけ先があるので良い
商売を、コントロールすることができる。
B2Bの難しさは、成長
B2BとB2Cは、成長のスピードが違う
B2Cは、自分たちでコントロール出来ないが、
ユーザー数が多くなるため、最終的にはレバレッジが効いて規模が大きくなる
例えば、ネット企業の時価総額ランキングで見れば、B2Cの方が上になる。
これは、B2Cの方が規模が多くなるため、B2BよりもB2Cの方が上になる。
B2Bは、しがらみや信頼関係が重要となる。
一度導入されると継続しやすい。
B2B、B2Cのモデル
予約サービスを例にした場合
B2Bは、予約ツールを販売し使用料を企業からもらう
B2Cの場合は、トランザクション課金となりメディア業になる
B2Bで予約ツールを、企業10社に売れば社員の5人は食べていけるモデルとなりやすい
B2Cの場合、ユーザーは複数のメディアを使わないので大変
B2Cのトランザクション課金は、薄く広く稼ぐモデルとなり
大変だが、大きく伸びるモデルとなる
B2Bは、システム費用から出るため固定費となり
コストの上限が決まってくる
B2Cの場合は、マーケティングコストとして出るため
上限がなく、大きく伸びる可能性がある
B2Bビジネスの未来
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アメリカでは、B2Bベンチャーが出てきた
セールスフォースドットコムや、BOXなど
日本のSI業界は、疲弊し始めている。
人月商売は崩れないが、最近動き始めている
ソニックガーデンは、社員が楽しく働いているとのこと。
kintoneは、目の前で作れるファストシステムのため、SIのスタイルが変わる
あらゆるものが、インターネット化する。
予約サイトなどが例となり。席の空きが分からないのに
お店へ、順番に電話をかけているのが現状だが、ネットであればすぐに分かる。
B2B、B2C両方のモデルがあり
すべてが、インターネット化するモデルとなるため
マーケットサイズの大きいものから、小澤さんはやっているとのこと。
クラウドか?クライアントか?
これから5年は、クラウド化していく
ただし、5年周期でクラウドとクライアントが交互になる
しばらくは、サーバーサイドとなる。
現在、B2Cのスマホゲームは、アプリでクライアント型
ただし、今後は通信の帯域などが変われば、クラウド化される
ダウンロードは面倒なので、未来永劫は続かないモデルとなる。
B2Bは、クラウド化が進んでいる。
技術の遷移をみても
IBM汎用機 → オープン化 サーバーサイド → インターネット コンシューマ
→ クラウド → 次は、フィールドワーカーかモノ
誰に向いてビジネスをするかが、重要となってくる
B2B、B2Cのスピード
アスクルのユーザーの場合、B2Bは紙カタログをみている。
これは、大体買うものは決まっているため視認性の高い紙カタログとなる。
B2Cの場合、例えば楽天で買うものは商品が多すぎて、カタログ掲載が出来ない。
紙は視認性が高いので見つけられるが、スカートなど紙の中には全て掲載出来ない。
B2BとB2Cは、買っているものが違う。
個人では、沢山検索して選んで買う。
会社では、頻度が高いもののため視認性が必要となる。
ショッピングサイトの場合、売り手が選んているのがキュレーションとなる。
沢山の情報から、買い手に選ばせるモデルとなり
システムで自動で絞るのが、今のマーケットプレイスのトレンド
インターネットは、紙と違いダイナミックに変えられるため
多量の商品の中から、コンピュータに選ばせるのがメリットとなる。
最近の広告パフォーマンスがいいのは、リターゲティングしているから
それを、コマースに適用すると購買率が上がるが
度を超えると、ユーザーが気持ち悪くなる。
B2Bの場合は、購入フローなどにシステム効率化に使う
質疑応答
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論理力
ポリシーを持つのが大事
あっているか、あっていないかはポリシーがあるから後から判断できる。
青野さんは、クリエーター気質だが経営者でもあるため
失敗した時に振り返りができるように、結果を残しながら検証をしていく
ロジカルにするため、社内用語を統一している
理想と現実に分解しないと問題にならない。また、事実と解釈に分解する。
俯瞰力
うまくいった事例の研究をする
それぞれに何がいいかを見て、自分が納得がいくまで見る。
また、数値化を必ずする。
例えば、みんなと言った場合は何人?と全て数値化できる。
すごい豆まき 事例
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(引用:マイナビ)
すごい豆まきも、ロジック形成されている
自分のセンスが、世界に勝つか?を小澤さんは試した。
世界に勝つために、何を知っているか?
トマト祭りは、メディアに載っているから日本人も知っている
メディアに載るのは、物珍しいものが載りやすい
大きさも重要。でかいか、小さいか?
また、お祭りは要素が多く季節もののため、メディアに載りやすい。
沢山(量が多い)、汚れるは、メディアに載りやすい。
YOSAKOIは数が多いが、メディアに載ると絵でインパクトが少ない
メディア掲載要素の①沢山、②食べ物、③汚れるで見たときに「豆まき」になった
初年度実験は、まず30kg
カラオケ屋でスタート、30人で人に向かって投げる
やってはいけない事が、お祭りとしては良い
大豆は、踏み潰すときな粉になるので汚れる → 店が汚れるので怒られる
また、豆が当たると痛い
女の子が鬼コスプレをするとかわいい
各要素を検証して、次は大きく仕掛ける
2回目は、豆1トン、豆は商社から購入
汚れる前提で、会場を借りる
豆があたると痛いので、ゴーグルも準備
要素は満たしたが、海外メディアには載らなかった。
3回目の翌年は、豆2.5トン
海外メンバーを50人と、コスプレ大量導入
海外メディアに掲載され、目標を達成した。
中途半端にやるのはいけない。メディアにも掲載されない
思いつきだけでは続かない。論理的でないと継続しない
また、大前提の原則がある。
楽天イーグルス 事例
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負ける前提 → 勝敗を前に出さない
勝敗の他の魅力を探す。
食事、イニングイベント、試合前後のイベント
イニングイベントでキャラクターを出した。キャラクターは勝負に関係なく負けない
3時間は、4人並んで席に座ると全員でコミュニケーションが取れない
居酒屋シートを作ったら、コミュニケーションを取れるので直ぐに席が売れた
背を向けて観戦となるため、野球関係者からみると問題となるが
ユーザー目線で考えサービスを提供した。たまに勝つと、とても盛り上がる
ユーザー4名全員が、野球好きとは限らない
必ず理由があって、あってるか間違っているか検証する
小さく検証して、OKならは大きく勝負する
失敗事例は参考にするか?
青野さん、小澤さん、二人ともまったく見ない
失敗の原因は、無限にあるため見ない
例えば、料理を失敗するのは簡単
失敗するのに、沢山の要素がある
成功するためにレシピがある
99.9%は、失敗要素があるため、自分の失敗は振り返るが
他人の失敗は見てもきりがない
懇親会
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伊藤さんの挨拶、青野さんの乾杯で懇親会スタート
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今回も沢山の人が、懇親会に参加しました。
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ボウズマンウォーターもありました^^
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ごちクルのサンドイッチ、毎回の定番です。
ごちクル
http://gochikuru.com/
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OFFICE DE YASAIも、配っていました!
OFFICE DE YASAI
http://www.officedeyasai.com/
まとめ
必ず、自分のビジネスモデルを考える。
利用料かトランザクション課金か、ロジックを考えると
B2Bで、食べていけるまでのスタートアップの成功率は高い
自分のそうだなと思うことをやる
B2Bは、食えるところまではいける
B2Cの、トップシェアでないと勝てないビジネスは、やらない方が良い
B2Bは、積み上げ型のビジネスが良い
とても参考になるセミナーでした。
B2B、B2Cのモデルの整理が改めてできました。
また、ロジカルに考えるコツを教えてもらいました。
今回で、全6回のサイボウズ超会議は最終回でした。
最終回にふさわしい、とても充実した内容でした!
関係者のみなさん、ありがとうございました!!
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togetterまとめ
http://togetter.com/li/702431