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今回は、第6回のサイボウズ超会議で最終回となりました。
最終回も、まとめておきたいと思います。
今までの5回は、過去記事を見て下さい
第1回目は、マーケティング編
第2回目は、営業戦略&パートナー戦略編
第3回目は、人事戦略編
第4回目は、経営戦略編
第5回目は、技術戦略編でした。
今回の超会議は、ヤフー株式会社の小澤隆生氏と
サイボウズ株式会社の青野慶久氏の、パネル形式でした。
冒頭に、プラスの伊藤さんから、過去5回の振り返りがありました。
第1回目は、マーケティング編
第2回目は、営業戦略&パートナー戦略編
第3回目は、人事戦略編
第4回目は、経営戦略編
第5回目は、技術戦略編
5回の目的は、B2B・Webサービスで成功してきたサイボウズの魅力を
明らかにするというテーマで、5回行われてきました。
今回は、「B2Bビジネスの未来を語ろう!」がテーマです。
登壇者は、サイボウズの青野さん 3回目の出演です。
ヤフーの小澤さんが登場です!
めちゃ、インパクトのある写真です^^
青野さん、小澤さんのトークセッション形式で、伊藤さんがモデレーターです。
伊藤さんから、色々な質問がありました。
サイボウズの最近のトピックスは、17年目にして赤字決算を発表した
発表したら株価が上がったとのこと。
小澤さん、9割はヤフーショッピング含む、トランザクションを生むところを担当
色々なことをやっていて、ヤフー以外にも取締役を4〜5社やっていて
アスクルやラクスルの取締役、すごい豆まきの主催者
バンドマスターもやっている!
伊藤さんとの出会いも、オバーンのバンドでつながったそうです。
小澤さんは、起業家は2年、投資家は1.5年
何をやりたいのか良く聞かれるが、自分も知りたいとのことでした。
面白いことをやる。つまらないことは断っていて
ズバ抜けたパフォーマンスを出すと、何も言われない。
嫌われても死ぬわけでないと考え、行動しているとのこと。
自分からするよりも、8割〜9割は依頼されたことの方が多いそうです。
B2BとB2Cの違いについて
B2B、B2Cはお金のもらい元が違う
B2B向きな経営者は、口がうまい人
B2C向きな経営者は、口がうまいと怪しい
口のうまさは、B2Cには関係ない。
B2Cは、対人コミュニケーションが出来ない方が良い。
エッジの効いたサービスを作るには、ユーザーの気持ちが分からないと出来ない。
例えば、プロ野球を知らない方が、プロ野球の知らないユーザーの気持ちが分かり
知らない人に対して、細やかなサービスすることができる。
B2Cは、ソフトウェア勝負で、多数に売るのには
直接コミュニケーション(対面営業)しなくても良い。
サイボウズは、上場した時に営業メンバーがいなかった。
B2Bは、営業ができる経営者が良い。
引き込まれる話しが、出来ることが大事。
99%のB2Bのスタートアップは、押し売りに違い。
確かに、分からないサービスを熱心に売るのはそうかも知れない…
立ち上げの特徴
短期的に売上を上げるには、B2Bが向いている
大きく飛躍するには、B2Cが向いている
より大きくするには、マーケットプレイスとなり
B2Bを使って、B2Cが集まってくるモデルとなる。
B2Bは、営業電話のかけ先があるので良い
商売を、コントロールすることができる。
B2Bの難しさは、成長
B2BとB2Cは、成長のスピードが違う
B2Cは、自分たちでコントロール出来ないが、
ユーザー数が多くなるため、最終的にはレバレッジが効いて規模が大きくなる
例えば、ネット企業の時価総額ランキングで見れば、B2Cの方が上になる。
これは、B2Cの方が規模が多くなるため、B2BよりもB2Cの方が上になる。
B2Bは、しがらみや信頼関係が重要となる。
一度導入されると継続しやすい。
B2B、B2Cのモデル
予約サービスを例にした場合
B2Bは、予約ツールを販売し使用料を企業からもらう
B2Cの場合は、トランザクション課金となりメディア業になる
B2Bで予約ツールを、企業10社に売れば社員の5人は食べていけるモデルとなりやすい
B2Cの場合、ユーザーは複数のメディアを使わないので大変
B2Cのトランザクション課金は、薄く広く稼ぐモデルとなり
大変だが、大きく伸びるモデルとなる
B2Bは、システム費用から出るため固定費となり
コストの上限が決まってくる
B2Cの場合は、マーケティングコストとして出るため
上限がなく、大きく伸びる可能性がある
B2Bビジネスの未来
アメリカでは、B2Bベンチャーが出てきた
セールスフォースドットコムや、BOXなど
日本のSI業界は、疲弊し始めている。
人月商売は崩れないが、最近動き始めている
ソニックガーデンは、社員が楽しく働いているとのこと。
kintoneは、目の前で作れるファストシステムのため、SIのスタイルが変わる
あらゆるものが、インターネット化する。
予約サイトなどが例となり。席の空きが分からないのに
お店へ、順番に電話をかけているのが現状だが、ネットであればすぐに分かる。
B2B、B2C両方のモデルがあり
すべてが、インターネット化するモデルとなるため
マーケットサイズの大きいものから、小澤さんはやっているとのこと。
クラウドか?クライアントか?
これから5年は、クラウド化していく
ただし、5年周期でクラウドとクライアントが交互になる
しばらくは、サーバーサイドとなる。
現在、B2Cのスマホゲームは、アプリでクライアント型
ただし、今後は通信の帯域などが変われば、クラウド化される
ダウンロードは面倒なので、未来永劫は続かないモデルとなる。
B2Bは、クラウド化が進んでいる。
技術の遷移をみても
IBM汎用機 → オープン化 サーバーサイド → インターネット コンシューマ
→ クラウド → 次は、フィールドワーカーかモノ
誰に向いてビジネスをするかが、重要となってくる
B2B、B2Cのスピード
アスクルのユーザーの場合、B2Bは紙カタログをみている。
これは、大体買うものは決まっているため視認性の高い紙カタログとなる。
B2Cの場合、例えば楽天で買うものは商品が多すぎて、カタログ掲載が出来ない。
紙は視認性が高いので見つけられるが、スカートなど紙の中には全て掲載出来ない。
B2BとB2Cは、買っているものが違う。
個人では、沢山検索して選んで買う。
会社では、頻度が高いもののため視認性が必要となる。
ショッピングサイトの場合、売り手が選んているのがキュレーションとなる。
沢山の情報から、買い手に選ばせるモデルとなり
システムで自動で絞るのが、今のマーケットプレイスのトレンド
インターネットは、紙と違いダイナミックに変えられるため
多量の商品の中から、コンピュータに選ばせるのがメリットとなる。
最近の広告パフォーマンスがいいのは、リターゲティングしているから
それを、コマースに適用すると購買率が上がるが
度を超えると、ユーザーが気持ち悪くなる。
B2Bの場合は、購入フローなどにシステム効率化に使う
質疑応答
論理力
ポリシーを持つのが大事
あっているか、あっていないかはポリシーがあるから後から判断できる。
青野さんは、クリエーター気質だが経営者でもあるため
失敗した時に振り返りができるように、結果を残しながら検証をしていく
ロジカルにするため、社内用語を統一している
理想と現実に分解しないと問題にならない。また、事実と解釈に分解する。
俯瞰力
うまくいった事例の研究をする
それぞれに何がいいかを見て、自分が納得がいくまで見る。
また、数値化を必ずする。
例えば、みんなと言った場合は何人?と全て数値化できる。
すごい豆まき 事例
(引用:マイナビ)
すごい豆まきも、ロジック形成されている
自分のセンスが、世界に勝つか?を小澤さんは試した。
世界に勝つために、何を知っているか?
トマト祭りは、メディアに載っているから日本人も知っている
メディアに載るのは、物珍しいものが載りやすい
大きさも重要。でかいか、小さいか?
また、お祭りは要素が多く季節もののため、メディアに載りやすい。
沢山(量が多い)、汚れるは、メディアに載りやすい。
YOSAKOIは数が多いが、メディアに載ると絵でインパクトが少ない
メディア掲載要素の①沢山、②食べ物、③汚れるで見たときに「豆まき」になった
初年度実験は、まず30kg
カラオケ屋でスタート、30人で人に向かって投げる
やってはいけない事が、お祭りとしては良い
大豆は、踏み潰すときな粉になるので汚れる → 店が汚れるので怒られる
また、豆が当たると痛い
女の子が鬼コスプレをするとかわいい
各要素を検証して、次は大きく仕掛ける
2回目は、豆1トン、豆は商社から購入
汚れる前提で、会場を借りる
豆があたると痛いので、ゴーグルも準備
要素は満たしたが、海外メディアには載らなかった。
3回目の翌年は、豆2.5トン
海外メンバーを50人と、コスプレ大量導入
海外メディアに掲載され、目標を達成した。
中途半端にやるのはいけない。メディアにも掲載されない
思いつきだけでは続かない。論理的でないと継続しない
また、大前提の原則がある。
楽天イーグルス 事例
負ける前提 → 勝敗を前に出さない
勝敗の他の魅力を探す。
食事、イニングイベント、試合前後のイベント
イニングイベントでキャラクターを出した。キャラクターは勝負に関係なく負けない
3時間は、4人並んで席に座ると全員でコミュニケーションが取れない
居酒屋シートを作ったら、コミュニケーションを取れるので直ぐに席が売れた
背を向けて観戦となるため、野球関係者からみると問題となるが
ユーザー目線で考えサービスを提供した。たまに勝つと、とても盛り上がる
ユーザー4名全員が、野球好きとは限らない
必ず理由があって、あってるか間違っているか検証する
小さく検証して、OKならは大きく勝負する
失敗事例は参考にするか?
青野さん、小澤さん、二人ともまったく見ない
失敗の原因は、無限にあるため見ない
例えば、料理を失敗するのは簡単
失敗するのに、沢山の要素がある
成功するためにレシピがある
99.9%は、失敗要素があるため、自分の失敗は振り返るが
他人の失敗は見てもきりがない
懇親会
伊藤さんの挨拶、青野さんの乾杯で懇親会スタート
今回も沢山の人が、懇親会に参加しました。
ボウズマンウォーターもありました^^
ごちクルのサンドイッチ、毎回の定番です。
ごちクル
http://gochikuru.com/
OFFICE DE YASAIも、配っていました!
OFFICE DE YASAI
http://www.officedeyasai.com/
まとめ
必ず、自分のビジネスモデルを考える。
利用料かトランザクション課金か、ロジックを考えると
B2Bで、食べていけるまでのスタートアップの成功率は高い
自分のそうだなと思うことをやる
B2Bは、食えるところまではいける
B2Cの、トップシェアでないと勝てないビジネスは、やらない方が良い
B2Bは、積み上げ型のビジネスが良い
とても参考になるセミナーでした。
B2B、B2Cのモデルの整理が改めてできました。
また、ロジカルに考えるコツを教えてもらいました。
今回で、全6回のサイボウズ超会議は最終回でした。
最終回にふさわしい、とても充実した内容でした!
関係者のみなさん、ありがとうございました!!
togetterまとめ
http://togetter.com/li/702431